ひき別れとしはふれどもうぐひすの巣たちしまつのねを忘れめや(明石の姫君)

今日は旧暦の1月5日
よみ人:明石の姫君(源氏物語) 、所収:源氏物語(第二十三帖 初音)

昨日ご紹介した歌は母(明石の君)からの贈答歌であったが、これはその娘(明石の姫君)からの返歌である。ちなみに両歌とも主題は「まつ(松と待つ)」である。よって縁語として「引く」が得られるのだが、これは当時の貴族が年始の初子の日に小松を引いて長寿を祝う、というほとんど理解できないイベントに関連する。さて、この歌について作者はこう感想を述べている「くだくだしくぞあめる(くどいったらありゃしない!)」である。ここは普通、いい感じのエピソードにして終わらせるところだが、そうはしないのが紫式部という人なのである。

(日めくりめく一首)

→「令和歌合せ(卯月の会)」4/28(日)9:50~11:50