【百人一首の物語】八番「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」(喜撰法師)
八番「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」(喜撰法師) さて、ふたたび謎の歌人が登場、喜撰法師である。その名、百人一首に採られた歌からも坊主であることはわかる。古今集仮名序において六歌仙の一人に祀り上げ...
八番「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」(喜撰法師) さて、ふたたび謎の歌人が登場、喜撰法師である。その名、百人一首に採られた歌からも坊主であることはわかる。古今集仮名序において六歌仙の一人に祀り上げ...
七番「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」(阿倍仲麻呂) 百人一首のなかでもいや真砂のごとき和歌にあって、これほど愛唱される歌はないだろう、七番「天の原」である。 作者仲麻呂はあらためて説明するまでもない...
六番「かささぎの渡せる橋におく霜の白きをみれば夜ぞふけにける」(大伴家持) 大伴家持といえばその歌が万葉集に四百七十首ほど採られ、実質的な編纂者と目される人物。政治家としては受難の道を歩んだが、歌人として万葉の草々を文芸...
五番「奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の声きく時ぞ秋はかなしき」(猿丸太夫) 百人一首に深刻な撰歌不審を招いた要因のひとつが、正体不明歌人の存在だろう。天智・持統天皇に始まり、歌聖人麻呂、赤人と流麗にながれてきたものが突然、猿丸...
四番「田子の浦にうち出てみれば白妙の富士の高嶺に雪はふりつつ」(山部赤人) 唐詩では杜甫を「詩聖」と称えますが、和歌でも歌の聖(ひじり)といわれる方がいます。だれあろう三番柿本人麻呂と四番山部赤人のご両名で、大伴家持にし...
三番「あしひきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む」(柿本人麻呂) 平安王朝の物語といえる百人一首を章立てした場合、冒頭から十二番まではさしずめ「王朝の幕開けと伝説歌人」と呼べるでしょう。その伝説中の伝説、...
二番「春すぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」(持統天皇) 持統天皇はご存知のとおり天智天皇の娘です。叔父である天武天皇の妃となり草壁皇子を生みました。 じつのところ天智・持統のように百人一首には親子がなんと十八...
一番「秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」(天智天皇) 一番歌に天智天皇を据えた、ここに百人一首という百首歌の編纂目的がおのずとみて取れます。それは端的に「平安王朝の歴史物語の再現」です。 歌集というも...
式子内親王は後白河帝の第三皇女で賀茂の斎院であった女性です。 式子が生きた平安末期は京を中心に戦乱が相次ぎました。保元・平治の乱に始まり、平家打倒の令旨いわゆる「以仁王の令旨」によって起こった治承・寿永の乱は平氏、源氏の...
小野小町は九世紀に活躍した女房歌人、紀貫之による古今和歌集の仮名序では「六歌仙」という名誉ある歌人に選出された実力者です。 もしかしたら平安の女流歌人の中でも最も有名なのが「小野小町」なのかもしれませんね、しかしそれは「...
「めぐりあひて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かげ」(紫式部) 和歌の型(基礎)を学び、詠んでみよう! 代表的な古典作品に学び、一人ひとりが伝統的「和歌」を詠めるようになることを目標とした「歌塾」開催中! 「...
少し早いですが、今年もそろそろ甲子園の時期ですね。 といっても選手は丸刈り男子ではなく着物女子、そうです「競技かるた」の甲子園です! →「全国高等学校かるた選手権大会」(近江神宮) しかしかるたの甲子園、運営費がピンチら...
非凡であるのに、同世代に大スターがいるために目立たなかった残念な人っていますよね。スポーツ選手にせよ、ミュージシャンにせよ。 それを伝統歌人でいうと、貫之の陰に隠れた凡河内躬恒であったり、今回取り上げる藤原家隆だったりし...
みなさまこんにちは、和歌所の和歌DJうっちーです。 毎回和歌の偉人をお招きするこのコーナー、二回目はかの御大「藤○定家」様です。 盛大な拍手でお迎えください! 和歌の型(基礎)を学び、詠んでみよう! 代表的な古典作品に学...