【和歌マニア(第23回)】別れと旅立ちに添える歌

3月は別れと旅立ちの季節! ということで古今集の「離別」と「羇旅」歌をご紹介します。平安歌人の別れの名歌にろっこ大感激!! みなさまもぜひ、寄せ書きに和歌をしたためてはいかが?

♪放送で紹介した和歌
370「かへる山 ありとはきけど 春霞 立ち別れなば 恋しかるべし」(紀利貞)
371「をしむから 恋しきものを 白雲の 立ちなむ後は なに心地せむ」(紀利貞)
386「秋霧の ともに立ちいでて 別れなば はれぬ思ひに 恋ひや渡らむ」(平元規)
410「唐衣 きつつなれにし つましあれば はるはるきぬる 旅をしそ思ふ」(在原業平)
411「名にしおはば いざ事とはむ 都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと」(在原業平)
418「かりくらし 七夕つめに 宿からむ 天の河原に 我はきにけり」(在原業平)
365「立ちわかれ いなばの山の 峰におふる 松としきかば 今かへりこむ」(在原行平)
406「あまの原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」(安倍仲麿)
407「わたのはら やそしまかけて こきいでぬと 人にはつげよ あまのつり舟」(小野篁)
420「この旅は 幣もとりあへず たむけ山 紅葉の錦 神のまにまに」(菅原道真)
393「別れをば 山のさくらに まかせてむ とめむとめしは 花のまにまに」(幽仙法師)
401「限なく 思ふ涙に そぼちぬる 袖は乾かし あはむ日までに」(よみ人しらず)
402「かきくらし ことはふらなむ 春雨に 濡れ衣きせて 君をとどめむ」(よみ人しらず)
403「しひて行く 人をとどめむ 桜花 いづれを道と 迷ふまで散ちれ」(よみ人しらず)

和歌の型(基礎)を学び、詠んでみよう!

代表的な古典作品に学び、一人ひとりが伝統的「和歌」を詠めるようになることを目標とした「歌塾」開催中!

季刊誌「和歌文芸」
令和六年冬号(Amazonにて販売中)

jaJapanese