「平成30年 初夏の和歌文化祭」開催レポート


去る5月27日、目白庭園にて半年に一度のイベント「和歌文化祭」を開催しました。

なんと目白庭園、JR目白駅から徒歩わずか5分の場所に位置します。
都会の真ん真ん中にいることを一掃する、水と緑に囲まれた素晴らしい庭園です。
会場はその中、数寄建築の赤鳥庵。
その名は大正7年、鈴木三重吉によってこの地で創刊された子供のための文芸雑誌「赤い鳥」に由来します。はい、パンフレットにそう書いてありました。

和歌所の文化祭はまさに「文化祭」です。
和歌を中心に、それに所以のある様々な日本文化の交流を図ります。
今回、初夏の文化祭のテーマは「和歌と着物」!
着物サークル「華会」の方々とコラボして、和歌と着物にまつわる様々な企画が催されました。

まずは主催者うっちーによる「古今伝授」。
時候ネタ「ほととぎす」から始まり、古今和歌集や伊勢物語で詠まれた着物の歌をご紹介しました。

ついで着物サークル「華会」主催のおとさまから、着物の着こなし方らから柄の説明まで勉強になる話をいただきました。
盛り上がったのは着物ファッションショー! ご参加者の方に自分の着物をご紹介頂きつつ、乙さまにファッションチェックをして頂きました。みなさまそれぞれの着こなしポイントが聞けて面白かったです。

さらにご参加者さまから「切子グラス」「書」「中国茶」など、普段嗜んでいらっしゃる分野のお話を頂きました。
和歌所には多様な日本文化マスターがいらっしゃるので、初めて見聞きする文化も多く大変勉強になります。

さて、この日一番の華やかな催しはやはりこれ、ろっこさんによる日舞です。
手始めに日舞的、美しく見える「着物仕所」を伝授頂きました。これでカメラを向けられても怖くありません。

お待ちかねの舞は「京の四季」。京の遊郭を舞台とした優美な踊りに、みなさんウットリです。

そして最後は文化祭の定番、参加者みんなで詠歌です。
今回は時間の都合で連歌は出来ませんでしたが、ほととぎすをお題に楽しく賑やかに歌を作りました。

歌は色紙で提出してもらいました。
分かります? 着物の「重ね色目」です。こういうちょっとした遊び心が、すっごく風流だと思います。

時間にして4時間余りでしたが、楽しい時が過ぎるのは本当にあっという間。
最後にご参加の皆さまと記念写真をパシャり!
着物がテーマだけあり、前回に増してお着物でのご参加者が多かったです。
何を隠そう、私も初めての着物参戦でした(笑

さて、ご参加のみなさまのおかげで、刺激的で心豊かなイベントになりました。
次回の予定は半年後の11月、楽しみにしていてください。

最後に、ご参加者の感想の一部をご紹介します。
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・どの様な会になるのかよく解らずの参加でしたが(??) 流石です。 実に盛り沢山に楽しませて頂きました。
・企画が盛り沢山でしたし、素敵な赤鳥庵でもっと時間を過ごしたいところでした。
・この会は色んな感性の方がいらして切り口もそれぞれで本当に興味深く楽しいです!
・翠眩しい皐月の折、様々な日本の文化に触れる機会を頂きありがとうございました。

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