Lesson.1 流線(筆使い)を体得する

十種の基本線

ひらがなの美しさを決定するのはズバリ「線」です。一般的に「きれいな字を書く」とは「整った字形を書く」ことだと思われているふしがありますが決してそんなことはありません。「線」の出来が文字の美しさを支配しているのです。起筆から転折、連綿、終筆まで息も切らさぬ流線が紙面を踊る時、美しいひらがなであると感じるのです。

かなグラフィーの第一歩は、淀みない流れる線が書けるようになる練習を行います。
ここで登場するのが、秘伝の「ひらがなを構成する10種の線パターン」。これは、ひらがな(現代仮名遣い)四十六文字を構成する線パターンを分類し、十種類にまとめたものです。この線パターンをマスターすれば、自ずと美しいひらがなが書けるようになります。

この時、起筆と終筆は鋭く、線は単調に続けるのでなく強弱のリズムをつけ、長く伸びやかな線を描くために「腕」全体を使って書く、という三点を強く意識してください。

(書き手:歌僧 内田圓学)
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