既視源氏物語 ~古今集恋歌の光る君~ その18「天の川」

612 「我のみそ 悲しかりける 彦星も 逢はて過くせる 年しなけれは」(凡河内躬恒)
617 「つれつれの なかめにまさる 涙河 袖のみ濡れて 逢ふよしもなし」(敏行朝臣)

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七月七日

彦星と織姫は今月今夜

一年に一度の逢瀬を遂げるという

彦星がうらやましい

私の天の川は涙にあふれ

涙の河となり果てた

濡れるばかりで

幾光年経ど

逢うことは叶わない

(書き手:歌僧 内田圓学)
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