絶句連歌「かささぎ」


去る12月24日に催した「古今伝授と茶飲み連歌会(師走の巻)」において仕上がった、二折の絶句連歌をご紹介します。
※「絶句連歌」とは、漢詩の絶句さながらに「起」「承」「転」「結」の四句からなる、和歌所オリジナルの連歌形式です。基本的な付け方、転じ方は連歌の心そのままに、気軽に楽しめるのが特徴です。
→「絶句連歌の作品一覧

題『かささぎの橋』

■例
発(起) :閨に入る ひかりつれなき 霜夜かな
脇(承) :いづこへ渡る カササギの橋
第三(転):去年の道 忘れて迷う あわてんぼう
結(結) :枝折の花は 月にまぎれて

■一の折
初霜の まとう木葉の たなびきて
届かぬ雪も 静かなりけり
つはの花 橋のたもとに しをるれば
いずれほころぶ 花の兄かな

■二の折
冬空に かささぎ渡す 星河の
薄氷には きらめく光
目ざめさば 庭の外には 音もなし
ただ月だけが 残りける朝

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