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紅葉前線南下中!!
桜が散ってはや半年、コンクリートうっそうと茂る東京が再び色とりどりに染まる季節がやってきます。

春の桜に秋の紅葉。
これらを鑑賞して楽しむのは、時代の隔たった平安歌人と繋がる絶好の機会。
どうせだったら和歌に詠まれた歌枕、名所で紅葉を見たいものです。
さっそく当サイト渾身の「歌枕一覧マップ」で、関東近郊の歌枕を探してみましょう!
→関連記事「和歌の入門教室 特別編 歌枕一覧マップ

さて、すぐに気づくと思いますが、
関東には紅葉の名所どころか歌枕自体がありません…

悲しいかな、やはり和歌は平安京が舞台の中心。
関東に目を向けられるのは、源実朝という鎌倉歌人の登場を待たなければならないのです。
こんな時ばかりは、京都や奈良に住む人が羨ましくてなりません。

ないのか関東に竜田川は!!

294「ちはやふる 神世もきかず 竜田川 唐紅に 水くくるとは」(在原業平)
302「もみち葉の 流れざりせば 竜田川 水の秋をば だれかしらまし」(坂上是則) 
311「年ごとに もみち葉流す 竜田川 みなとや秋の とまりなるらむ」(紀貫之)

百人一首のあの歌だって、恨めしく思われます。

まあ嘆いてもしょうがありません、ないものはないのです。
それにしても面白いのは、紅葉の取り合わせのほとんどが「川」だということです。

花札で印象が強い紅葉と「鹿」の取り合わせは一首しかありません。
215「奥山に 紅棄ふみわけ なく鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき」(猿丸太夫)
→関連記事「11月に柳!? 花札の謎を古今和歌集で解く!

紅葉は「川」との取り合わせが最も美しいのだ。
そう古今和歌集が教えてくれます。

そしてそれは「竜田川」に限らない、とも

301「白浪に 秋の木の葉の 浮かべるを 天の流せる 舟かとぞ見る」(藤原興風)
303「山河に 風のかけたる 柵は 流れもあへぬ 紅葉なりけり」(春道列樹)
304「風ふけば 落つるもみち葉 水きよみ 散らぬ影さへ 底に見えつつ」(凡河内躬恒)
310「み山より 落ちくる水の 色見てぞ 秋は限と 思ひしりぬる」(藤原興風)

ならば、です。
どうせ紅葉狩りに行くのなら、「川と紅葉」が楽しめるスポットへ行ってみましょう。
竜田川ばりの風情があるかは分かりませんが、少しでも平安歌人の気分になれるはずです!

というわけで、私がお勧めする関東の紅葉狩りスポットは以下になります。
・養老渓谷(千葉県)
・長瀞(埼玉県)
・袋田の滝(茨城県)

高尾山まして明治神宮では、和歌の紅葉は味わえませんよ。

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(書き手:内田かつひろ)

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