和歌(平成題詠)「泡立てる 夜景の波を 乗り越えて いざ板に立つ 秋の夜の月」

■中秋の名月を詠める 「あわだてる やけいのなみを のりこえて いざいたにたつ あきのよのつき」(和歌DJうっちー) 月が夜の主役だった時代は遠い昔。 今やビルの夜景の星々にその座を奪われてしまいました。 しかし、そんな...

和歌(奥出雲)「奥山の 秋は短し 舌震い たきつ流れに 紅葉も逃げる」

「おくやまの あきはみじかし したぶるい たきつながれに もみじもにげる」(和歌DJうっちー) 「鬼の舌震」は斐伊川の支流馬木川の急流が岩を削ってつくりだした、2~3kmにわたる大渓谷です。 その名のとおり、鬼もビビる凄...

和歌(習志野)「谷津干潟 貫く喧騒 音もなく 羽掻く鴫の 秋の夕暮れ」

「やつひがた つらぬくけんそう おともなく はねかくしぎの あきのゆうぐれ」(和歌DJうっちー) 谷津干潟は、習志野市谷津にある約40haの干潟です。 東京湾の干潟は高度経済成長期にそのほとんどが埋め立てられてしまいまし...

和歌(奥出雲)「ぼんぼりの 灯りにそまる 奥出雲 まぼろしの城 戻らない夏」

「ぼんぼりの あかりにそまる おくいずも まぼろしのしろ もどらないなつ」(和歌DJうっちー) 毎年8月24、25日は奥出雲町三成で愛宕まつりが開催されます。 奥出雲町最大の地区、三成での年に一度の大イベントです。 花火...

和歌(句題仏詩)『悪の花』「地獄に堕ちた女たち」その1

「血まみれの 園に咲きける 薔薇二輪 絡まる棘に 愛撫する声」 「咲きそめし 男を知らぬ 妹は おもむくままに 唇交わす」 「満たされて ヨダレまみれる 姉の顔 戦慄おぼゆ 清らな思い」 (Katsuhiro) ■本歌 ...

和歌(習志野)「引き別れ 涙にそぼつ 袖ヶ浦 恨めど寄せる 思いこそすれ」

「ひきわかれ なみだにそぼつ そでがうら うらめどよせる おもいこそすれ」(和歌DJうっちー) 「袖ヶ浦」は習志野市臨海部に位置する町名。 住宅地を京葉道路が分断する。 ※「引く」、「寄せる」は「浦」の縁語 ※「そぼつ」...

和歌(平成題詠)「世の中を 鈍色に染む 五月雨は ひと花がため 白玉となる」

【五月雨】 「よのなかを にびいろにそむ さみだれは ひとはながため しらたまとなる」(和歌DJうっちー) 六月になり、梅雨入りも間近です。 さみだれは「五月雨」と書きますが、梅雨の雨のことです。旧暦が故に生じる混乱のひ...

和歌(平成題詠)「焼け付いた アスファルトを 切り裂いて 朗らに伸びる タンポポの花」

【タンポポ】 「やけついた あすふあるとを きりさいて ほがらにのびる たんぽぽのはな」(和歌DJうっちー) タンポポは軽視されてやしないか あの「生命力」、あの見事な「変容」、そして何よりあの鮮やかな「黄色」 まことに...

和歌(平成題詠)「ほととぎす なきなき渡り 大空を ラムネに染むる この夏近し」

【ほととぎす】 「ほととぎす なきなきわたり おほそらを らむねにそむる このなつちかし」(和歌DJうっちー) 子規のほととぎすの取合せに触発されました。 「ラムネ」という言葉には、幼気やノスタルジックといったイメージを...

和歌(平成題詠)「恋すれば 色もさやかな いわつづじ 言わずに秘する 心やはなる」

【つつじ】 「こひすれば いろもさやかな いわつづじ いわずにひする こころやはなる」(和歌DJうっちー) 色とりどりの躑躅(つつじ)が咲く季節になりました。 その「つつじ」、古今和歌集の中では「いわつつじ」として1首だ...

和歌(V系恋歌)「しののめの 空の宵へと 落ちるまで 君をし抱き 恋ぞ語らむ」

「しののめの そらのよいへと おちるまで きみをしいだき こひぞかたらむ」(和歌DJうっちー) 朝も夜も君を抱きたい。 古今和歌集の男女の逢瀬は、日が暮れると男が女の元へと訪れ、夜が明けると去っていくのでした。 ですので...

和歌(句題漢詩)「留めども 春は去りゆく 寂寞に さみだれ濡るる 我を残して」

【「留春春不駐 春帰人寂寞」といへることをよみ侍りける】 「とどめども はるはさりゆく せきばくに さみだれぬるる われをのこして」(和歌DJうっちー) 今日は4月30日。 日に日に暖かくなり、春の終わりを感じさせます。...