和歌マニア(第108回)学びなおしの和歌講座「菊の秘密!」を知る

菊の花ですが、今や仏前や刺身の上にあって、なんだか地味な存在になってしまいました。しかし和歌ではまさに「花形」! 今回は「菊」の和歌での詠まれ方や、万葉集に一首もなくて古今集で詠まれるようになった理由を探ります。来年は「...

【百人一首の物語】七十番「さびしさに宿を立ち出でてながむればいづこも同じ秋の夕暮れ」(良暹法師)

七十番「さびしさに宿を立ち出でてながむればいづこも同じ秋の夕暮れ」(良暹法師) 詠み人の良暹法師ですが、詳しい出自や経歴がわからない、いわゆる“正体不明歌人”です。猿丸太夫や蝉丸など百人一首の前半にはこういった人たちをチ...

現代短歌の機能不全、「文語的世界」の崩壊

現代短歌と古典和歌との違いを考えるとき、題とか韻律とかさまざまな要点が考えられますが、根本的には「現実性」の違いにあると思います。和歌はいうなれば「虚構の文学」で、男が女にもなればその逆も自然にあって、大貴族が貧しい農民...

和歌マニア(第107回)学びなおしの和歌講座! 「中秋の名月」の歌を知る

みなさま「中秋の名月」は“見てはいけない”ことをご存じでしょうか? 和歌に詠まれた「中秋の名月」を知り、今年のお月見をいっそう楽しみましょう! 和歌の型(基礎)を学び、詠んでみよう! 代表的な古典作品に学び、一人ひとりが...

【百人一首の物語】六十九番「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」能因法師

六十九番「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」能因法師 百人一首には十番の蝉丸も勘定に入れると、坊主が十三人採られています。一口に坊主といってもいろんな人がいて、かつての大貴族が出家してそのまま大僧正とか偉い...

【百人一首の物語】六十八番「心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな」(三条院)

六十八番「心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな」(三条院) 和歌と現代短歌の違いの最たるは、「リアリティ」というところにあると思います。現代短歌は「我」が生きる生の実感をえぐるように吐き出したところに、...

和歌マニア(第106回)セブチで踊る、踊り子募集中! ろっこが「舞踊部」をはじめました。気軽に日舞をやってみよう!

英語講師であり日本舞踊マスターのろっこが、念願の「舞踊部」をはじめました! 演歌じゃなくK-popでおしゃれに楽しく、日舞をならって、素敵な着物の所作を学んでみませんか。目指すは奉納舞の天つ舞姫です! →近日開催の舞踊部...

【百人一首の物語】六十七番「春の夜の夢ばかりなる手枕にかひなくたたむ名こそ惜しけれ」(周防内侍)

六十七番「春の夜の夢ばかりなる手枕にかひなくたたむ名こそ惜しけれ」(周防内侍) 張りつめていた空気があれよと解けるおもしろさ、いいも悪いも百人一首の配列は妙技です。 歌ですが千載集の詞書にはこうあります。二月の月の明るい...

【百人一首の物語】六十六番「もろともにあはれと思へ山桜花よりほかに知る人もなし」前大僧正行尊

六十六番「もろともにあはれと思へ山桜花よりほかに知る人もなし」前大僧正行尊 中世文学の重要なキーワードに「漂白の歌人」というものがあると思いますが、それを形作ったのが行尊です。行尊は祖父に三条院をもち、父基平は参議に昇る...

【百人一首の物語】六十五番「恨みわびほさぬ袖だにあるものを恋にくちなむ名こそおしけれ」(相模)

六十五番「恨みわびほさぬ袖だにあるものを恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ」(相模) 「生老病死」、これらは人生に横たわる恐怖の根源といえるものですが、それにもまして平安貴族が恐れたものがあります。なにか? それは“人のうわさ”...